【接骨院開業準備シリーズ2】開業場所を選ぶ。

こんにちは!接骨院開業コンサルタントのウエダケンジです。

ブログの順番どおりに進めれば、接骨院の開業が準備できちゃうシリーズ。

前回【コンセプトを決める】はこんなお話でした。

  • <事業コンセプト>は、「どういう接骨院」「どのように経営」したいのか=「自院の骨格」
  • 「どういう接骨院」「どのように経営」は分けて考える
  • コンセプトを文章にすると<事業計画書>になっていく

また、事業コンセプトを決める際に、「どこで開業するのか」という<地域性>が大きくかかわるというお話でしたね。

ところが開業準備の中で実に半数ちかくの先生が「場所選び」に失敗しています。そして、場所選びで失敗するとなかなか取り戻せません。

  • メニューや価格など<ソフト>はいつでも変えられるが、店舗や機器など<ハード>はかんたんに変えられない
  • 店舗の賃料が接骨院の固定費の中で大きなウエイトを占める(特に1店舗目は<固定費>がカギになります!)

それでは【開業場所を選ぶ】、スタートです。

開業場所は<地域><物件>の2つから考えます。

例えば、東京都中野区(地域)の〇〇ビル(物件)ですね。


開業場所の選び方1地域ターゲット層に合わせる


地域は、「先生の目指す接骨院の<ターゲット層>がいるところ」を選びましょう。

ここで登場するのが事業計画書(毎回しつこくてすいません笑)。

  • 先生の院ではどんな施術を中心に展開する予定ですか?
  • 主な患者層はどんな人たちですか?
  • その人たちはどんな場所をよく通りますか?

事業計画書のターゲット層=<事業コンセプト>に合った場所です。

できたら、事業計画書を書く段階でターゲット層だけでなく、地域も検討してしまうのです。

するとマーケティングで4P分析のうち、プロモーション(販促)以外がそろってきます。

製品(Product)、価格(Price)、 場所(Place) 、 方法(Promotion) を組み合わせたマーケティング分析

ただし始めから「地元に帰って開業したい」など場所が決まっている場合は、自院のターゲット層ではなく、お年寄りが多いなどに<地域性>合わせたほうが需要を見込めます(過去ログ【経営環境2】地域性から見た接骨院は場所とプラン)。

つまり、「地域に合った経営プラン」にするのか?「経営プランに合った地域」にするのか?


開業場所の選び方2】物件は予算に合わせる


物件を探す際にも登場するのが事業計画書www。いや、でも本当にそうなんです。

「事業計画書で計算した賃料以上の物件は借りない!」と決めてください。

初めて開業するときに誰もが思うのは「人通りの多い場所」

確かに人通り=人口密度は来院数と関係します。

「患者さんは通院可能な範囲からしか来ない」からです。

特に新患さんが接骨院を選ぶ最大の理由は「そこにあった」からですし。

そうすると、生活道路の周辺、駅前・駅中、商店街、スーパーマーケットの周辺などの<商業地域>が考えられます。

ただ、商業地域にある物件は他の業態にとっても魅力的なため、賃料も高くなりがちです。

でも目の前に”理想的”なテナントが見つかれば惹かれますよね、たとえ予算オーバーでも・・・・・・・・・・・

そこで事業計画書を見てください。

<PDCAサイクル>を回して算出された<想定売上高>はいくらになっていますか?

”現実的”なテナント賃料は、その売上高の15%が目安です。

「”理想”と”現実”のバランスをどうとるか?」はまさに経営の根幹ですが、予算面の理想と現実には計算式・・・があるので、次回【損益分岐点を出す】で紹介しますね。


【ウエダポイント】開業場所の探し方


そもそも開業場所ってどう探せばいいのでしょうか。
基本は3つですね。

  • 開業したい地域をインターネットで検索する
  • 開業したい地域の不動産屋さんに相談する
  • 開業したい地域を自分で歩き回って空きテナントを探す

ポイントは、さらに以下の2つも調べることです。

  1. 地域の人口、世帯数、年齢構成はどうなっているのか?
  2. 同業他院がその地域にどれだけいるのか?

地域の人口や世帯数は『総務省統計局「人口・世帯に関する統計」』が参考になります。

同業者は、インターネットで「地域名 接骨院」「地域名 整骨院」「地域名 整体」「地域名 整体院」など、キーワードを少し変えながら検索してみてると違った結果が見つかります。

場所が決まれば、4P分析で残っていたプロモーション(販促)も始められます。<集客アプローチ>=ご近所へのあいさつ、チラシ配りなどをしないと、選びに選んだ場所の利が活かせません。

もし専門家に相談したいときはウエダまでお気軽に。

次回の【開業準備シリーズ】【損益分岐点を出す】です。

ではまた!


上田健二
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<参考元>

『bizocean「4P分析を活用したマーケティング方法」』

『総務省統計局「人口・世帯に関する統計」』