こんにちは!接骨院開業コンサルタントのウエダケンジです。
さて、このブログを書いてる現在(2021年2月16日)も、千葉県、東京都、埼玉県、神奈川県、岐阜県、愛知県、京都府、大阪府、兵庫県、福岡県では、新型コロナによる緊急事態宣言が続いています
接骨院をすでに開業している先生は、患者さんの健康と自分の治療院・スタッフを守るため必死な毎日でしょう。
また、独立・開業を目指す先生は、先行きに大きな不安を感じていますよね。
でも、ウエダがかかわってきた日本全国1,000以上の接骨院さんの中には、この1年間まったく売上や来院数が減らない所もあります。
今回は、そういう治療院さんに共通している2つの集客対策・・・
- 【集客対策1】=既存患者さん向け
- 【集客対策2】=新規患者さん向け
両方とも特別な技術や多大な費用は必要ありません。
その気になれば、「誰でもすぐ始められる」ので紹介します。
【集客対策1】患者との関係性づくり
【集客対策1】既存患者さん向けは「関係性づくり」。
先生やスタッフと患者さんの関係が深ければ深いほど離患数が減るからです。
接骨院対患者さんではなく個人対個人の関係性(私は<1to1>と呼んでます)には、切れ目ができにくくなります。
一方、単なる接骨院対患者さんの関係性では、コロナ禍じゃなくても「治療の切れ目が縁の切れ目」となりますし、他に良さげな所が見つかれば転院されかねません。
1to1になると患者さんは先生やスタッフのファンとなり応援し始めます。
マーケティングで言う<顧客のファン化>ができた状態です。
また、ファンはファン同士の交流をもつので、院を中心とした地縁・人縁の輪ができていきます。
地域に根差せるかどうかが治療院経営の肝。<患者さんのファン化>は、その近道であり王道です。
では、どうしたら患者さんのファン化ができるのか?
それは、「最も重要なのは患者さんとの関係性づくり」というテーマを先生~受付の方まで共有し、患者さんとのコミュニケーションを見直すことから始まります。
すると、患者さんが「何を考え、何を求め、それに応えるには何をすればいいのか」が見えてきます。
ウエダが実際に見た例では・・・
第1回目の緊急事態宣言(2020年4月7日~5月25日)中でした。
初めての宣言であり、また当時は新型コロナウイルスがより得体の知れない存在だったため、多くの人が外出を自粛し、閑散とした街の風景がニュース映像でも流れてましたよね。
そんな中、ある接骨院さんは来なくなった患者さん一人一人に電話をかけ、「大丈夫ですか?」と話しかけたり、手紙や葉書を送ったりしたのです。
間もなくそこの来院数は回復し、宣言中の数字も以前と変わりませんでした。
宣言中、接骨院は平均でおよそ40~50%も売上を減らしている中、そこは、電話、葉書、手紙だけで回復したのです。
なぜなら、以前から患者さんの要望を探り、応えてきた先生やスタッフは、患者さんたちが新型コロナへの恐怖と患部の痛み両方に耐えていることがわかってましたし、患者さんも自分たちを見てくれる先生やスタッフのファンでした。
院と患者さんの関係性がすでに1to1だったので、1本の電話、1枚の葉書で回復できたのです。
現場を見ていると、特に去年から「相手をファンにさせる仕組みが売上に直結する時代」だとつくづく感じます。
一方、患者さんとの関係よりも治療技術を優先してきた接骨院ほど経営に苦しんでいます。
技術のみで成り立つのは、(業界歴18年間のキャリアからハッキリ書きますが)その地域でのトップ・オブ・ザ・トップだけ、4番手や5番手クラスでは「ウリにならない」のが現実です。
医療者であると同時に経営者でもある先生は、まず「患者さんとの関係性づくり」を優先すべきだと断言します。
それはコロナ禍だけが理由でありません。
【補足】コロナ禍は接骨院の格差を明らかにしただけ
ここで補足です!
実は、患者さんをファン化させた接骨院の経営が好調なのは、以前からわかっていました。
原因は院数の急増です。
平成20年(2008年)~平成30年(2018年)で、日本全国の接骨院(柔道整復の施術所)数は、34,839所から50,077所、10年間で43.7%も増えています。
ちなみに、平成30年12月におけるコンビニの店舗数は、日本全国で55,743店です。
接骨院の数はコンビニ並みで患者さんは選び放題。すでに数年前から<買い手市場>だったんです。
その中で、「そこそこの技術」や「まあまあなコスパ」を謳っても、続々と現れる競合他院に太刀打ちできるでしょうか?
コロナ禍は、患者さんを着々とファン化=<定着化>する院と、そうでない院の格差をより明らかにしただけとも言えます。
元々、差は開いてたのですから。
【集客対策2】感染対策のアピール
本題に戻って、【集客対策2】新規患者さん向けを紹介します。
2段階に分かれます。
第1段階「感染対策をすべてもれなく行う」
- マスクの着用
- ゴーグルの着用
- 受付へアクリル板、ビニールカーテンなどの設置
- 消毒
- オゾン発生器(業務用)
- 施設全体の光触媒コーティング
- サーマルカメラ
などなど、とにかく考えつく限り、知ってる限りやってください!
費用には、国や地方自治体のさまざまな助成金も用意されています(詳しくは、『中小企業基盤整備機構 J-Net21「新型コロナウイルス関連(都道府県別)」』をご覧ください)。
第2段階「自院の感染対策をアピールする」
できる限りのことをしたら、インターネット、チラシなど、適切な方法で知ってもらう=アピールしてください!
経営好調な接骨院は、アピールを上手に行い、競合他院と比較されるのを逆に利用しています。
- あらゆる対策をしているA院
- ふつうに対策をしているB院
新規の患者さんが、コンビニ並みにある接骨院の中から選ぶ場合、どちらにするかは明白ですよね。
そして、下記のように【集客対策1】と組み合わせ、「正のスパイラル」にしていきましょう!
- 自院の感染対策をすべてもれなく行う
- インターネット、チラシなど適切な方法でアピール
- 自院のイメージアップ
- 新規患者さんがやってくる
- ファン化により定着
- さらに新規患者さんがやってくる
- 1.に戻る
ではまた!
【おまけ】自分のチームをつくる
経営者意識のある先生ほど、正のスパイラルを独りでやろうとしません。
それぞれの段階・分野で、頼れる人を集め、「自分のチームづくり」をします。
開業準備の段階からチームづくりはかかわってきますので、機会があれば、ちょこちょこ紹介しますね。
上田健二
Facebook
instagram
Twitter
YouTube
武蔵野メディカルシステム株式会社
〒189-0011 東京都東村山市恩多町 4-41-51
電話:042-306-2689(代表)
FAX :042-306-2690
<参考元>
『厚生労働省「平成30年衛生行政報告例(就業医療関係者)の概況」』